「仕事がしたくない」「会社に行きたくない」。そんな気持ちは、決して珍しいものではありません。大切なのは、原因を見極めて適切に対処すること。本記事では、よくある原因をチェックリストで整理し、今日からできる7ステップ、原因別の具体策、休職・転職を検討する基準、そして頼れる相談先までまとめました。
1.仕事がしたくないのは「普通」です
モチベーションは睡眠・体調・人間関係・評価・仕事内容など多くの要因の影響を受けます。自分を責める前に、まずは状態を観察し、負荷を一時的に下げることから始めましょう。
2.よくある原因チェックリスト
当てはまるものにチェックを入れて、原因の仮説を立てます。
□ 睡眠不足/疲労が抜けない
□ 仕事量が多すぎる/締め切りが詰まっている
□ 上司・同僚との関係がしんどい(パワハラ・ハラスメントの疑い含む)
□ 成長実感や評価が得られない
□ 仕事内容が合っていない/やりがいが薄い
□ 報酬・条件が見合わない
□ リモート環境や作業環境が整っていない
□ 健康面の不調(メンタル・フィジカル)を感じる
□ 人生・キャリアの方向性に迷いがある
ポイント:チェックが3つ以上ある、または健康不調が強い場合は、無理せず休息/医療機関・相談窓口の活用を優先。
3.今日からできる7ステップ(即効性)
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睡眠を最優先:今夜は+30〜60分早く寝る。
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1日の負荷を軽くする:やらないことリストを1つ作る。
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タスクを3つに絞る:最重要の「小さめタスク×3」に分解。
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環境を整える:デスク周り10分整理、通知は必要最低限に。
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体を動かす:5〜10分の散歩やストレッチで気分転換。
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言語化する:モヤモヤをメモ(原因・気分・体調・出来事)。
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小さなご褒美:終業後に楽しみを1つ予約(入浴、カフェなど)。
4.原因別の対処法(根本対応)
4-1. 疲労・睡眠不足
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就寝・起床を固定/寝る90分前に画面とカフェインをオフ
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週末の「回復時間」を予定に入れる(運動・昼寝・入浴)
4-2. 仕事量・締め切りの逼迫
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上司や同僚とリスケ/優先度の再設定を交渉
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同僚や部下へ部分委任(下準備だけ依頼)を試す
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同種タスクをバッチ処理(まとめて処理)に切り替える
4-3. 人間関係(上司・同僚)
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事実と感情を分けて記録(日時・発言・影響)
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第三者相談(人事・産業医・社外窓口)を検討
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ハラスメントの疑いがあれば証跡保全を最優先
4-4. ミスマッチ・やりがい低下
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得意×興味×需要の交点を再確認(3つを書き出す)
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業務の中で得意領域の比率を上げる交渉
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社内異動や小さな職務拡張(プロジェクト参加)を申請
4-5. 評価・報酬
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成果の見える化(数値・アウトプット・関係者の声)
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半期面談前に根拠資料と目標定義を準備
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相場と乖離が大きいなら転職市場の情報収集を並行
4-6. 環境(在宅・オフィス)
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椅子・照明・キーボードなど投資対効果が高い改善から
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会議は目的・アジェンダ事前共有を徹底、参加判断を明確に
4-7. 健康(メンタル・フィジカル)
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不眠・食欲低下・強い不安が続く場合は医療機関へ
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産業医・社内制度(休職・短時間勤務)の確認
5.1~4週間で見直す習慣
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週1レビュー:先週の良かったこと3つ/改善1つ
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学習の仕込み:業務に直結する学習を15分×週3回
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ノイズ削減:通知・会議・雑務の月次見直し
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運動と食事:平日5,000〜8,000歩/タンパク質を意識
6.求職・転職を考える基準
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健康への影響が続く/安全が脅かされる
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改善の打ち手を尽くしても回復実感がない
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価値観・目標と大きく乖離し、異動や職務設計での修正が難しい
→ この場合は休職制度の活用や転職活動の情報収集を並行し、自分の選択肢を増やすことが回復への近道です。
7.相談先とリソース
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社内:上司/人事/産業医/EAP(従業員支援)
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社外:自治体の相談窓口、ハラスメント相談、心療内科・精神科
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キャリア:転職エージェント、キャリアカウンセラー
※緊急性がある場合は、ためらわずに専門機関へ。
「仕事がしたくない」はサインです。原因を見つけ、負荷を下げ、小さな回復から。必要なら環境を変える選択も視野に入れましょう。
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